1. 食中毒の原因は何?…政府広報オンラインのHPより
https://www.gov-online.go.jp/featured/201106_02/index.html
・食中毒を引き起こす主な原因は、「細菌」と「ウイルス」です
細菌もウイルスも目には見えない小さなものです。細菌は温度や湿度などの条件がそろうと食べ物の中で増殖し、その食べ物を食べることにより食中毒を引き起こします。一方、ウイルスは、細菌のように食べ物の中では増殖しませんが、食べ物を通じて体内に入ると、人の腸管内で増殖し、食中毒を引き起こします。また、ウイルスは低温や乾燥した環境中で長く生存します。
・細菌が原因となる食中毒は夏場(6月~8月)に多く発生しています
その原因となる細菌の代表的なものは、腸管出血性大腸菌(O157、O111など)やカンピロバクター、サルモネラ属菌などです。食中毒を引き起こす細菌の多くは、室温(約20℃)で活発に増殖し始め、人間や動物の体温ぐらいの温度で増殖のスピードが最も速くなります。例えば、O157やO111などの場合は、7~8℃ぐらいから増殖し始め、35~40℃で最も増殖が活発になります(*)。また、細菌の多くは湿気を好むため、気温が高くなり始め、湿度も高くなる梅雨時には、細菌による食中毒が増えます。
*参考:「食品健康影響評価のためのリスクプロファイル~牛肉を主とする食肉中の腸管出血性大腸菌~」(食品安全委員会)
2.トピックス
肉はよく焼いて食べよう…厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000049964.html
牛や豚などは、と畜場で解体処理する過程で腸内にいる腸管出血性大腸菌やサルモネラのような病原性の細菌がお肉や内臓に付着したり、E型肝炎ウイルスなどの人に害を与えるウイルスや寄生虫に感染している場合があります。
このため、新鮮なものかどうかに関わらず、生や加熱不十分なものは重篤な食中毒が発生する危険性があります。
また、イノシシやシカなどの野生鳥獣(ジビエ)では、家畜のように飼養管理されていないことから、さらに生食することは危険です。
細菌やウイルス、寄生虫は加熱により死滅します。このため、お肉やレバーなどの内臓は、よく加熱して食べましょう。
特にお子さんやお年寄りなど抵抗力の弱い方は、注意が必要です。
◆ 食中毒情報…消費者庁 https://www.caa.go.jp/
・5月26日 3件
アニサキス 3件
・6月2日 4件
アニサキス 1件、カンピロバクター 1件、クドア・セプテンプンクタータ 1件、ウェルシュ菌 1件
・6月9日 11件
アニサキス 5件、カンピロバクター 4件、クドア・セプテンプンクタータ 1件、腸管出血性大腸菌O157 1件
・6月16日 14件
カンピロバクター 7件、アニサキス 4件、ウェルシュ菌 3件
・6月23日 7件
カンピロバクター 3件、アニサキス 2件、クドア・セプテンプンクタータ 1件、調査中 1件
◆ 事故情報…消費者庁 http://www.recall.go.jp/result/
・カステラ(カビによる汚染の可能性)、バウムクーヘン(カビによる汚染の可能性)、餃子(異物の混入)
・粉末玉ねぎの皮(一部の商品で農薬成分プロシミドンが食品衛生法で規定する基準値を超える値で検出されたため)
・塩ラーメン・味噌ラーメン(アレルゲン「豚肉」の表示欠落)、豚ロースコチュジャン味(商品名、賞味期限の誤表示)
・唐辛子味噌コチュジャン(コチュジャンからソルビン酸が検出)、レバーペースト(異物混入の恐れ)
・ラーメン 6食入り(添加物表示の一部欠落、アレルゲン(推奨項目)の誤記)、焼豚ブロック(消費期限の誤表示)
・ピーナッツバター(サルモネラ菌混入の可能性)、まぐろカツ(アレルゲン「乳成分」の表示欠落)
・ベルギーワッフル(アレルゲン「乳成分」の表示欠落)、ジビエ肉味噌(食品添加物の使用基準違反)
【JIFEからのお知らせ】 黄色ブドウ球菌と食中毒について (腸内細菌検査課)
暑い日が続き、食中毒に気を付けなければいけない季節になってきました。
食中毒菌としてニュースで聞くことも多い黄色ブドウ球菌ですが、健康体の人でも2割から3割の方が保菌しているとされています。食品に関することに従事されている方は手指のふき取り検査をされたことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
黄色ブドウ球菌 は食品中で増殖すると、エンテロトキシンと呼称される毒素を産生し、ブドウ球菌食中毒の原因となるとされていることから、食品への付着に気を付ける必要があります。こまめな手洗いを徹底し、食品従事者の方は作業中の手袋の着用で食中毒予防をしていきましょう。
編集後記;
最近は旅行系YouTubeを見ながら南の島に想いを馳せる日々です。(片白)
・この情報誌は主に、農林水産省、厚生労働省、消費者庁等のホームページを参考にして作成しています。
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